結局何も考えていなかったバンド

ビーチ・ボーイズのすべて (エイ文庫)
作者: 中山康樹

ビーチ・ボーイズのすべて (エイ文庫)

ビーチ・ボーイズのすべて (エイ文庫)

僕がBB5にこんなにはまってしまったきっかけは、以前にもこのブログに紹介した、中山康樹著「ビーチボーイズのすべて」が物凄く大きいです。この本を読む前から、好きなバンドの一つでしたが、この本を読んで低迷期の作品も全て聴いてみたい衝動に駆られました。中山さんの巧みな文章は、ダメな曲に対しては容赦なく呆れたり怒ったりしながら、それでもBB5が好きでたまらないという愛を感じます。(ちょうどこの本にはまったタイミングで旧譜の再発した事も個人的にBB5にはまった理由として大きいです。)

そんな「ビーチボーイズのすべて」から、BB5というバンドを如実に言い表した個人的に大好きな文章。

「ブライアンは天才ゆえに何も考えていなかった。その他のメンバーは天才ではなかったが何も考えていなかった。したがってビーチボーイズというバンドは結局のところ何も考えていなかった。」

年中常夏のカリフォルニアで生まれ育ったBB5と、ビートルズをはじめとする他の大物ロックバンドとの違いは、シリアスや真面目が似合わない、陽気なカリフォルニアン気質による所が大きいと思います。

珍曲「モンスターマッシュ」に於けるBB5の「陽」の象徴、マイクラヴの空気が全く読めない(読まない)パフォーマンス。
Beach Boys - "Monster Mash" (LIVE! December 21, 1963)