ちょっと待てAMAZON(怒)パート2

M.I.U. / L.A. Album : Beach Boys

M.I.U. / L.A. Album

M.I.U. / L.A. Album

下記の文章は、BB5の「M.I.U. / L.A. Album 」に対するAMAZONの商品紹介(レビュー)です。

パーティでごった返すフロアを空っぽにしたいなら、ビーチ・ボーイズのなかでも、とくにひどいアルバムをかけることをおすすめしたい。そして、ウン十年たった今も、1978年の「M.I.U」は、その輝きを失ってはいない。ヴォーカルのマイク・ラブは「ラブ・ユー」の成功と独自性に驚き、南カリフォルニアから、まだ知名度がひくいアイオワはフェアフィールドのマハリシ国際大学のスタジオで新しいアルバムを収録した。おなじみの感傷的な曲の数、ポップな感性を使った実体のない軽い音楽はまるで、ラブがバニー・マニロウをリンバウンドに変えてしまったような感じだ。1979年の「L.A.(ライト・アルバム)」に合わせて長い不在から戻ったブルース・ジョンソンは皆のためにもう一回やってみようとことになった。このバンドでひとつ正しいことがあるとすれば、このアルバムが脂肪分ゼロのスープみたいに軽いアルバムだということだろうか。なんせ、「レイディ・リンダ」では、はずかしげもなくバッハをパクり、アル・ジャーディンの「スマハマ」で、日本の猿真似をして、ワイルド・ハニーの「今夜も最高」のリミックスでディスコサウンドにも寄りかかっている。彼らに今必要なのは悪魔が取引と引き換えに奪っていった魂と売れる曲なのだ。「グッド・タイミン」はこのアルバムのハイライトであり、同時にまあまあヒットした曲だが、ブライアン・ウィルソンのクリエイティブ面での影響が全く見られない。これらの2枚だけで判断したら、彼は怒り狂うかもしれないけれど。ともかく、これら過去の2枚が新しく1枚のCDにまとめられたのだ。(ジェリー・マッカリー, Amazon.com)


…アルバム「フレンズ」のレビューのようにレビュアーが無記名ではないのが救いですが、(英訳の問題もあるんでしょうが、)けなしたいんだか褒めたいんだかよく判らないです。でも、まあけなしているんでしょう。
確かに「M.I.U. / L.A. Album 」は諸手を挙げて絶賛できるアルバムではない僕もと思いますが、いい所もあるんだからそこをもっと書いてくれないで購入意欲を下げてどうするんでしょうか。どうして売り手側のAMAZONのレビューがこんな内容のつかみにくい文章なんでしょうか?(ホント載せなきゃいいのに。)
ちなみに、AMAZONのカスタマーレビューの方はちゃんと、例によって愛のあるレビューが掲載されています。
ビーチボーイズを初めて聴いてみようと思った初心者が、いきなり「M.I.U. / L.A. Album 」を購入する訳がありません。BB5のメジャーなアルバムを聴いてはまって、低迷期のアルバムにも愛を感じる事が出来たファンが最後の一枚として購入するのが「M.I.U. / L.A. Album 」だと僕は思っています。

でも、これだけは書いておきたいんですが「M.I.U. / L.A. Album 」の頃のブライアンは実は奇跡的に復調しているんです。勿論若かりし頃の綺麗なファルセットはもう出せないですが、アルバム「15ビッグワンズ」の頃のがらがら声では無いという事が、実はあまり語られていないです。下の動画は「M.I.U.」収録の「Match Point of Our Love」を聴いてください。長いうつ状態から奇跡的に脱して、ようやくベッドから出てきたブライアンの味わい深いリード。(この後結局またベッドに戻ってしまうんですが…。)そしてBB5にしかできない鉄壁のコーラス!

Match Point of Our Love - Beach Boys