カナディアンプログレッシブハードロックバンド

ロックバンドの定番の構成は、ビートルズに代表される4ピーススタイルだと言っていいと思います。でもトリオ構成のバンドのカッコよさったら無いなと改めて思う今日この頃です。少人数でやる事には各人に高度なテクニックが当然必要になるし、それがスリリングな緊迫感を生むように思います。

最高峰はクリーム、ジミヘンドリクス&エクスペリエンス、ベックボガード&アピスでしょうか。後プログレからはエマーソンレイク&パーマー。パンク以降は、ジャム、ポリス。グランジからニルヴァーナ。ニッポンを代表するトリオは、ジョニールイス&チャー…。言い出したらキリが無いですが、いわゆるサポートメンバー付きのユニットとしての「トリオ」じゃだめなんです。

で、今回取り上げたいバンドが、カナダを代表するプログレッシブハードロックバンド「ラッシュ」です。高校生の時、ライヴアルバム「新約神話大全」を聴いてメチャクチャはまりました。結成は60年代末、デビューは70年代初め。デビュー時はレッドツェッペリン直系のフォロワーバンドだった所に、歌詞が書けるドラマーが加わってプログレの要素が入って独自のスタイルが形成されたようです。

新約・神話大全/A Show of Hands : RUSH

新約・神話大全

新約・神話大全

彼らのポリシー(コンセプト)が、レコーディングした曲は、アレンジを変えずにライヴで再現するという事と、サポートメンバーを入れず三人での演奏にこだわるという事があります。それは、彼らがアマチュアの頃観たツェッペリンが、アレンジをライヴ用に変えていてがっかりした事がきっかけだそうです。(ライヴならではのアレンジ変更もかっこ良くなっていれば僕はありだとは思いますが。)

構成はベースヴォーカル兼キーボードのゲディリーと、リードギターのアレックスライフソンと、ドラムス兼パーカッションのニールバートの三人。ゲディは曲によっては、唄いながらキーボード弾きながらペダルベースを足で演奏するという曲芸者っぷり。ニールも360°ドラムキットに囲まれて(おしっこ行きたい時どうするんだろう?)千手観音もびっくりのドラム捌き。2人に比べると若干地味なアレックスですが、レコードの高度なアレンジを忠実に再現する実力は本物。

Rush - The Big Money ( A Show Of Hands )

Rush - Manhattan Project ( A Show Of Hands)