復刻版「いじわるばあさん」

長谷川町子先生の「いじわるばあさん」が復刻されているそうで、欲しくなる。(でも、うちはびんぼうだからなあ…。)
サザエさん」も連載当時を思えば相当ぶっ飛んだ画期的な4コママンガだったんでしょうが、「いじわるばあさん」はそのさらに先を行く大傑作。(欲しいなあ、でもなあ…。)
いじわるばあさん1巻

いじわるばあさん1巻

いじわるばあさん1巻

いじわるばあさん2巻
いじわるばあさん2巻

いじわるばあさん2巻

いじわるばあさん3巻
いじわるばあさん3巻

いじわるばあさん3巻

いじわるばあさん4巻
いじわるばあさん4巻

いじわるばあさん4巻

いじわるばあさん 5巻
いじわるばあさん 5巻

いじわるばあさん 5巻

いじわるばあさん 6巻
いじわるばあさん 6巻

いじわるばあさん 6巻

陽の「サザエさん」に対して、陰の「いじわるばあさん」なんて言われるそうです。そんな陰と陽の2極で語れるような単純なものでは無いと思いますが、両作品を読んで初めて、長谷川町子先生の凄さが見えてくるような気がします。「いじわるばあさん」の「いじわる」は今となっては法に触れるレベルの「犯罪」もあったりもするんですが、そんな事は置いといて、数々繰り出されるいたずらに、読んで笑ってすっきりして、たまにしんみりさせられたり(たった4コマでこの「しんみり感」を表現出来るのが町子先生の凄さ。)…。高齢者の孤独死が当たり前になってもはやニュースにもならないこの国に生きるものとして、学ぶ事がたくさんあるように思います。

故青島東京都知事主演の実写版「いじわるばあさん」は何となく覚えています。アニメ化はしないのかな?なんてふと思って調べたら、2回もアニメ化されていたなんて僕は全く知りませんでした。(一回目は僕が生まれる前、2回目は僕が成人した後で、どっちも短期間で終了してしまったみたいです。)

町子先生のアニメと言えば「サザエさん」が現在も長期にわたって放送されていますが、先生の描いた「サザエさん」や「磯野家」からは、もうすっかり離れてしまった別個の作品になっています。勿論、もともと戦後〜高度成長期の新聞連載マンガなのですから、平成の現在のシチュエーションにある程度合わせないと受け入れられない訳だから、別個になって当然なのですが。(生前の先生がアニメの第1回の放送を見て「全く違う。」と憤慨された話は有名。)

ドラえもん」然り「ちびまる子ちゃん」然り「クレヨンしんちゃん」然り…。長期アニメになればなるほど原作の時代背景を現代に合わせないと、今の子供に受け入れられないという事なのでしょうが、でも僕はもっと原作に忠実である事にこだわったアニメーションがあってもいいのでは、と思うんです。要するにアニメだからって、必ずしも子供向けに作らなくてもいいと思います。だって団塊の世代も子供の頃アニメを見て育っている元アニメっ子なのだから。(国民総アニメっ子です。)アニメ―ション大国ニッポンの技術をもってすれば、「大人が楽しめる(エロい意味でなく、)アニメ」というジャンルにも需要があるんじゃないかと思うのですが。天国の町子先生が唸るくらいの(例えば線の太さまで原作に忠実な、)「いじわるばあさん」のアニメなら僕は見てみたいです。(と、ここまで書いておきながら、マンガの原作第一主義者な僕は、アニメ化されたマンガが原作よりいいと思った事は一度も無いですし、正直アニメーション業界に何の期待もしてませんが。)

(話はちょっと変わって、)ここ数年のNHKの「オタク化」に理解はしながらも小首を傾げたくなる僕です。「理解する」としたのは、オタク文化が、もはやサブカルチャーではなくなった(或いはメインカルチャーだったものが衰退してきた、)からで、「小首を傾げたくなる」部分は、毎月毎月国民から受信料取っていて作る番組がそれかいって事です。なんでこんな話になったかというと(話を戻して、)NHKは高いお金かけて番組作れるんだから、さっき書いたような(原作に限りなく忠実な)「いじわるばあさん」を制作してくださいって事です。