行ってきました。DiscoveryQ in 佐賀

佐賀県民ではないんですが、休みの日が合ったんで高速飛ばして佐賀GEILSへ。しかもチケットなしの当日キャンセル狙いの衝動のみの我ながら無謀な行動!
早めに着いて外にいたスタッフらしき方に聞いたところ、「当日券の販売は基本やらない。」「キャンセルが出るか出ないかは開演してからでないと何とも分からない。」と当然の回答。そりゃそうだろう。募る不安。
仮に入れなくても一応記念にと物販コーナーでTシャツ購入。
開場時間となりチケットの番号の若い順の人から入場が始まる。30分程で入場が終わり、早々対バンのOKAMOTO'Sの演奏が始まる。
「ああ…ダメか…。」
そこに一人のスタッフさんが僕に気づいてくれて「ちょっと確認してきます。」と一言。数秒後「どうぞ入ってください。」思わずガッツポーズ。
しかしチケット代払うと、お土産的にCDを渡される。「えっ、このタイミングで!?」と内心思う。だってかばんとか無いし。割れないか心配しながらライヴ観るのってどうなんだろうと思いつつジーンズのポケットに。
さあ、いざ会場に向かってびっくり。会場に入れていない扉の前で溢れた人が僕の前に3〜4人!でもこれはさすがにスタッフさんの「中の方もうちょっと詰めてください。」の声掛けで何とか会場に入れました。
OKAMOTO'Sにとって佐賀は初ライヴだったそうで、OKAMOTO'S目当ての観客も多かったかも。OKAMOTO'Sの事は名前は聞いたことはあるという程度で、予備知識ゼロでした。
そのへんてこなバンド名から、ちょっとひねくれたポップスとか、或いはコミックバンド的な感じを想像していましたが、全然違って実にかっこいいロックバンドでした。演奏もヴォーカルも上手い!バンド名に反してびっくりするくらい「正統派」「王道」って感じがしました。
(憶測ですが)くるりがOKAMOTO'Sに対バンをオファーしたのは、若いリスナーに、まずOKAMOTO'Sでロックに目覚めてほしいという思いがあったんじゃないかと、OKAMOTO'Sを観て思いました。(あくまで憶測です。)
例えば、ボケとツッコミの掛け合いが上手い「正統派漫才」とか起承転結がしっかりしている「正統派4コママンガ」とか、いわゆる正統なものに開眼してから、次のステップに移るほうが裾野が広がりやすいと思うんです。「やすきよ」とか「コボちゃん」みたいな王道バンドOKAMOTO'Sでロックに目覚めたなんて若い世代がうらやましい限りです。

さて、会場に入れたものの当然最後尾からスタートした僕は、大阪のおばはんを憑依させ周りの迷惑を顧みず「ここ隙間空いてるやないの!」と言わんばかりに前へ前へ。
得意の作戦としては「もう、後ろの人、押さないでよ!」と誰も押していないのに押されている風を装って前へでる!OKAMOTO'Sのノリの良さも手伝って僕もOKAMOTO'Sのファンを装ってさらに前へ!最終的には本当に後ろの人に押される形で真ん中ちょい右の前から2列目のポジションを確保!(マナー悪くて佐賀のみなさんごめんなさい。)

OKAMOTO'Sのステージが終わり、機材の交換タイム。すでに汗びっしょり。持つのか自分!?

ステージのライトが明るくなってくるり登場。そのときBGMで流れた曲が、なんとあろうことか、XTCの「My bird performs」!!!もう頭くらくらしました。僕のためにかけてくれたんじゃないかっていうくらい好きなこの曲で登場する大好きなくるり。この曲が収録されているアルバム「Nonsuch」の発売は92年。僕も岸田さんも佐藤さんも当時高校生。やっぱり同世代なんだなあ。(まあ、クラスにXTC聴いているなんて奴、当然一人もいなかったけど。)

くるりの現在の最新アルバムは昨年出た「坩堝の電圧」ですが、リリース直後のツアーなら新作と代表曲を織り交ぜたステージなんでしょうが、今回は「坩堝〜」のツアーではない。さて、どう来るくるり

(答)1、「ロックンロール」2、「トレインロックフェスティバル」3、「モーニングペーパー」

…これは僕のために選曲してくれたのか?(しつこい。) ってくらいフェイヴァイリットソングが続く続く。
この日の会場の佐賀GEILSは、くるりにとってアルバム「NIKKI」発表後のツアー(「はぐれメタル純情派」)以来だったそうで、それもあってか「NIKKI」からの選曲結構多かったです。
途中機材トラブルでライヴが中断するも、グッズ紹介のコーナーで間をつなぐあたり、ベテランの余裕みたいなものを感じました。なにしろもう15年選手ですから。

最後に岸田さんが「新曲は今日はやらないですが、次はこんな感じになるっていう曲をやります。」と言って演奏したのが、デビュー曲「東京」。(次作は「東京」っぽい青臭いロックに原点回帰するって事なんでしょうか?)

結局「坩堝〜」からは1曲、しかもアンコールで「Everybody feel the same」のみという予想を裏切る意外さ。まあ15年もやってたらライヴの選曲も大変でしょう。古い曲をいっぱい聴けたのは個人的には嬉しかったです。来て本当に良かった。

ライヴ終了後、なんとサイン会までしてるれるというサービスの良さ。買ったシャツにサインもらいました。武道館とかでもライブするバンドがサイン会するなんて、いや来て本当に良かった。良かった。

サイン中の会話は4〜6秒くらいでしょうか。佐藤さんに「同世代です。XTCの「My bird performs」がかかって嬉しかったです。高校の頃聴いてました。」と早口で伝えました。佐藤さんは笑顔で「ああ同世代ですねえ。」と返してくれました。

最高の夜でした。くるりは一生、追いかけると心に決めているバンドですが、その気持ちが一層強まった一日でした。