西寺郷太さんの「マイケルジャクソンの新しい教科書」が面白い。

西寺郷太さんの「マイケルジャクソンの新しい教科書」が面白い。この本のすごい所が、マイケルの死後、三ヶ月くらいで書店に出ている(脱稿は死後二ヶ月!)という事。マイケルの事本当に愛いているこその使命感が、この短期間で執筆させたのでしょう。
その本の中にある「モータウン25」のエピソード。8年りにジャクソン5のオリジナルメンバーが集結(さらにジャクソンズ時代にメンバーになった6男ランディも加わってジャクソン6が揃う!)そしてマイケルが新曲「ビリージーン」を唄い、初めてムーンウォークを披露した、モータウンの25周年を記念したイベント「モータウン25」の映像は、YOU TUBEでも何回も見てかっこいいなと思っていましたが、出演に対してマイケルとゴーディー(モ―タウンのトップ)との間に話し合いがあったのは知りませんでした。まさに教科書。
よくよく考えればマイケル並びにジャクソン兄弟は、モータウンに捨てられた立場。そもそも契約自体もモータウンに有利な不公平な契約だったそうです。捨てたときはこんなビッグアーティストになるとはゴーディーもまさか思ってなかってのでしょう。
ビッグアーティストへと成長するマイケルと正反対に、経営が悪化するモータウン。ゴーディーがマイケルに「モ―タウン25」への出演を打診するときは、完全に立場が逆転。ゴーディーはマイケルの要望を全て受け入れるという選択しかなかったという事実。
結局25周年を祝うはずのイベントだった「モータウン25」の、ハイライトがモータウンヒットではない「ビリージーン」になってしまった事は、モータウンの時代の終焉を決定づけてしまう結果となるという皮肉。西寺さんも書いていますがこの日が、シンガーマイケルジャクソンが「キングオヴポップ」の称号を与えられた「戴冠式」だったのだと思います。
同時に巨額の富と、それに群がる人間と、パパラッチに苦しむ、誰も信じられない人生の始まりだったともいえます。
ジャクソン5 motown25 日本語字幕

マイケルジャクソン「ビリージーン」motown25