新作「イーガジャケジョロ」聴く。

イーガジャケジョロ(初回生産限定盤)(DVD付) : ユニコーン

イーガジャケジョロ(初回生産限定盤)(DVD付)

イーガジャケジョロ(初回生産限定盤)(DVD付)

増税前に買っておけば良かった…。
しかしユニコーンみたいに一回解散して再結成したバンドが、こんなに順風に活動が続いて、新作が注目されて、その期待に沿うものをちゃんと作って全国ツアーするなんてバンドは、世界を見渡してもユニコーン以外、過去にもいなかったと思います。ホント凄いバンドです。
再結成後のユニコーンの新作にはレコーディング風景を撮ったDVDがついていて楽しそうにゲラゲラ大笑いしながら音入れしているメンバーが見られるのですが、過去にもあったんですが、唄入れしているメンバーに「もっとプレスリーっぽい感じで。」と民生さん辺りが注文を付ける場面が今回のDVDでも見られました。今回特にプレスリー度が高いと思います。「イーガジャケジェロ」「夢見た男」「俺のタクシー」「おまえBABY」辺り。

僕の個人的お気に入り曲は、「俺のタクシー」。タクシーのトランクに入れた荷物を忘れていて、入れっぱなしでタクシーが行ってしまったという内容の歌ですが、首都圏の地名の羅列の部分が聴いていて楽しいです。全国ツアーではご当地の地名に変えるんでしょうか、(変えていたら大変か。)なぜか「舟渡」だけが8回も出てきて、何となくオチっぽく使われているようで、舟渡の住人の皆さんは喜んでいいのかどうなのか。
「しぶや」「よよぎ」「よつや」「かんだ」…と3文字の地名の羅列が基本ですが、三多摩地区の「はちおうじ」「くにたちふちゅう」「まちだ」を、「ハチョジ」「クニタ」「チフチュ」「マチダ」と区切るセンスにしびれました。後、謎の部分もあって「小牧」ってなんで突然ここだけ愛知県が入るのかとか、横浜の地名が有名な(オシャレな)地名がまだ沢山ある中で「狩場」「戸塚」と比較的地味な(地元の方ホントすみません。)地名を選択したのは何故かとか。(語呂の良さだけかな。)

「Boys & Girls」「KEEP ON ROCK'N ROLL」「Feel So Moon」といったキラーチューンもバランス良く配置されてていい感じですが、このアルバムの問題作(いや名作?)はギターの手島さんがピアノのみで歌い上げるバラード「それだけのこと」でしょう。極めて真剣なヴォーカルに、歌とは技術(テクニック)じゃなくて魂(ソウル)だという事を改めて思い出させてくれます。(真剣に唄う手島さんを、腹抱えて笑っているメンバーが目に浮かびますが…。)風呂場かってくらいエコーかけまくりのヴォーカル処理も凄い。(「もっと浜省っぽく。」とかメンバーに注文をつけられたんでしょうか。)聴き様によってはジョンの「Imagine」、ポールの「Let it be」クラスのアンセムにも聴こえる(ちょっと聴いていて感動してしまっている自分がいる。)から不思議です。(リンゴの「Good night」的とも言えますが…。)現在真っ最中のツアーの一番の見せ物に(いい意味で、)この曲がなっている事でしょう。

ユニコーン 『Feel So Moon』