「かぐや姫の物語」観ました。

遅ればせながら、映画「かぐや姫の物語」観ました。もう公開初日から2か月以上経っているかと思いますが、そこそこお客さんいて意外でした。ガラッガラだと思っていたんで。2〜3回観ている人いるんじゃないかな。

日本人なら誰でも知っている、おとぎ話の「かぐや姫」のあらすじはそのままに、姫の揺れる心情の細かい描写で物語に新たな深みが加わっっていたと思います。もちろん原作「竹取物語」に深みがないわけではないですが、映像によって姫の感情、葛藤、苦悩が痛々しいくらいに、現代劇以上に今の時代にとってリアルなものに思えました。

田舎で無邪気に走り回っていた姫が、田舎を出て都での暮らしを「受け入れ」、書や琴などの習い事を「受け入れ」、化粧する事を「受け入れ」、高貴な姫君になる事を「受け入れ」ます。だけどそれらをすんなり「受け入れ」られず、必ず激しい「拒絶」のシーンがあります。でも結局は「受け入れ」替りに無邪気だった姫の感情は無くなっていきます。(大人になるってそういう事なのかな。)

最期に月から迎えに来たのが、お釈迦様(の容姿)だったのが、昔から知る「かぐや姫」と違って「?」でしたが、月に帰る事はもしかすると「死」を意味していたのかなと、(だからお釈迦様なのか)勘ぐってみたり。

あまりストーリーのネタばらしを書いても、これから見る人に悪いんでここまでにしますが、今のところ、莫大な制作費の割に収益が上がらず、ジブリ史上最大の赤字映画になりそうらしいですが、世界で評価を受けてきたこれまでのジブリ作品にひけを取らない作品だと、僕は思います。

とにかく映像美は必見。アニメなのに線が綺麗。僕はアニメおたくではないですし、この国の現在のアニメの99%を糞だと思っていますが、この映画は日本が世界に誇るジャパニメーションだと胸を張って世界に紹介したいです。あと声優の地井さんも素晴らしかった。

かぐや姫の物語 予告

いのちの記憶 【かぐや姫の物語・主題歌】 生演奏 TV Ver