松本隆さんのツイッターより


「今日、ほんものの十二月の旅人になってしまった君を見送ってきました。 ぼくと細野さんと茂の三人で棺を支えて。 持ち方が緩いとか甘いなとか、ニヤッとしながら叱らないでください。

眠るような顔のそばに花を置きながら、 ぼくの言葉と君の旋律は、こうして毛細血管でつながってると思いました。 だから片方が肉体を失えば、残された方は心臓を素手でもぎ取られた気がします。

北へ還る十二月の旅人よ。ぼくらが灰になって消滅しても、残した作品たちは永遠に不死だね。 なぜ謎のように「十二月」という単語が詩の中にでてくるのか、やっとわかったよ。 苦く美しい青春をありがとう。」

「言葉」を商いにしてきた人のつぶやきは、やっぱり一般のツイッターと大きく違う。
細野さんのコメントの時にも書いたけどはっぴいえんどのメンバーって仲悪いのかと勝手に思っていました。この曲者だらけの4人の若くて才能と野心に溢れる天才たちが、人生の中のほんの短い一時でも一つになって、バンド活動していた事の「奇跡」は、ビートルズの4人よりも「奇跡」的だったと思います。雪の結晶と同じで綺麗なのは一瞬で、あっというまに溶けてなくなったバンドだと思います。

風街ろまん : はっぴいえんど

風街ろまん

風街ろまん

このジャケットは、バンドの希望していたイメージと違ったようで、メンバーは気に入っていなかったような事をどこかのインタビューで、メンバーの誰かが言っていたような記憶があります。(メチャクチャおぼろげすぎる記憶ですみません。)でも、この若者4人の面魂(つらだましい)をリアルに残したこのジャケットこそ、結果的に名盤を象徴していると思います。彼らの切り開いた道は、日本のロックポップスの誇りです。