次男デニスの成長

「ブライアンウィルソンこそがビーチボーイズだ。」と言ったのは、次男のデニスウィルソンです。事実初期BB5において作曲、プロデュース、アレンジ等、仕切っていたのはブライアンで、ハーモニーも一人ひとりにこう唄うようにと、唄って見せて指示いていたそうです
そんな天才ブライアンを兄に持ち、デビュー時は一番音楽に興味を持っていなかったとされるデニスが、ある時期を堺にシンガーソングライターとして目覚めます。BB5のメンバーで最初にソロアルバムを出したのもデニスでした。
70年代の低迷期のBB5のアルバムに1〜2曲収録されるデニスの曲は、低迷期の作品においてなかなかの聴きものです。アルコール、ドラッグに溺れなければもっと語られたシンガーになれたと思います。言い過ぎかもしれませんがジョンレノンの「イマジン」とかS&Gの「明日に架ける橋」クラスのアンセムを残しています。タイミングとか運が悪かったと思います。
「Be still」('68)
アルバム「フレンズ」収録。単調なメロディの繰り返しのみの短い曲です。まだソングライターとしては未熟ですが、このシンプルさこそデニスの持ち味です。

「Be with me」('68)
アルバム「20/20」収録。このアルバムでデニスは3曲、曲を提供します。この頃からデニスの曲作りに対する意欲が開花し始めます。

「Forever」('68)
アルバム「サンフラワー」収録の、遂に出た傑作、デニスの代表作ナンバー。兄ブライアンも復帰後、弟デニスに捧げると、ライヴでよく唄っています。

「Cuddle up」('71)
アルバム「カール&ザパッションズ」収録。元々はデニスのソロアルバム用に書いた曲。この時のソロはリリースさせてもらえず、結局BB5に流用。ヴォーカルはデニスにブライアン、カールがハーモニーを重ねています。

The Beach Boys - Forever

The Beach Boys - Cuddle up