買いました「MBV」

買いました。「MBV」。聴きました。3回程立て続けに。で、また聴き始めています。この病みつき感がマイブラの真骨頂だと思います。
ケヴィンシールズは、見事にマイブラという(本人の意に反して)大きくなりすぎてしまったブランドを壊すことなく新作を作ったと思います。本当にお見事!遥か22年も前に「ラヴレス」というとてつもない完成型を作ってしまったのだから、次作がなかなか作れないのも仕方なしと、僕なんかはずっと思っていました。
発売から10年、15年経っても僕にとって「ラヴレス」は全く古くならず、個人的に「ラヴレス」はずっと、夏の夜に高速道路を飛ばす時のマイサントラです。(車初めて買った頃、車のカーステで大音量で聴いたとき、初めて「ラヴレス」の音の洪水の気持ちよさに気づいた(覚醒した?)のが、はまった最初でした。)

さて、新作「MBV」ですが、前半の数曲はちょっと(「ラヴレス」を意識した、)置きに行った感があったかなと、さすがのケヴィンも「ラヴレス」の次という事にビビったかなとちょっと感じました。そのままの感じで後半も続いたらちょっとがっかりしたかもしれませんが、後半(個人的には7曲目以降の3曲。)、それまでのマイブラ特有のふわふわ、もやもやした音像から、ビートがはっきりした曲が続きます。ここが今作のツボと言って間違いないでしょう。この後半の路線で一枚のアルバム作っても良かったんじゃと、思いましたが、前半があってこそ、この後半が活きるともいえます。
8曲目の延々とループし続ける感じはマイブラじゃなきゃ許されない掟破りな一曲です。

よくマイブラのギターサウンドを「何層もギターを重ねた多重録音だ。」と紹介する方がいますが、ケヴィン曰く、あの音の洪水「ラヴレス」でさえもそんなに重ねていないらしいです。(今月のギターマガジンのインタヴューに詳しく載ってます。)エフェクタートレモロアームによる音の歪みやリバーブによるリバースの組み合わせで、音が何層にも聴こえるんだそうです。

MBV(1LP + 1CD) [12 inch Analog]

MBV(1LP + 1CD) [12 inch Analog]